憧れの「トワイライトエクスプレス」で札幌→大阪
今回はだいぶ昔にさかのぼっておよそ5年前の思い出を書きます。
かつて大阪と札幌を日本海沿岸を通ってほぼ丸一日かけて結ぶ寝台列車がありました。
その名も「トワイライトエクスプレス」
ただ目的地へ移動するのではなく、豪華な車内では食事を楽しんだりサロンで歓談したりと今では中々味わえない楽しさがありました。
私は小さな頃からそんなトワイライトエクスプレスにずっと乗ってみたいと思ってお金まで貯めていたほどでした。ところが老朽化などの理由で2015年の3月をもって運行終了となると発表されました。
「どうしても乗りたい」
そんな思いが強くなり、廃止間際の2015年の1月下旬に憧れだったトワイライトエクスプレスに乗車する夢が叶いました。
鉄道に興味がない方でも楽しめる内容なので是非ご覧になって下さい!
前後の旅行記も含めてるので、目次から見たいところに飛んでいただいても構いません。
目次
今回乗車するのは札幌発大阪行きの上り列車。
まずは札幌へ行きます!
1日目 札幌へ
最初はさすがに電車ではなく飛行機。羽田空港へ向かいます。
ANA55便で札幌 新千歳空港へ飛び立ちます!
東京とは打って変わって大雪の北の大地に着きました。飛行機乗ってしまうとあっという間ですが、機外に出た瞬間に冷え込んだ空気が体に染み渡り、北海道に来たなと感じさせられます。
新千歳空港駅を出発すると、雪の世界に入ります。東京とは別世界です。
幼い頃は札幌と新千歳の間はよく乗っていたので、なんとなくこの景色も覚えてしまっているほどでした。
すごく懐かしく感じられます。
新千歳から40分ほどで札幌駅です。
あとで札幌の人に聞いたら、これでも中央区は雪が少ないらしい。
それに加えてロードヒーティングのおかけでそんなに歩くのも困らなかったです。
まずお昼ごはんです。ラーメン食べに味の時計台に行きました。
r.gnavi.co.jp
やっぱり札幌のラーメン好きです。
もう何回も行ったところだけど、せっかく札幌来てるので近くを散策しました。
一度泊まってみたいなと思っていたので、非常にワクワクでした。
JRタワーなので、ものすごく立地もいいですね。
部屋も非常に広々でした。
こうして札幌の市街地を見渡せる部屋でした。優雅な気分です。
あまり写真は撮れていないのですが、ホテルの方のおもてなしから食事まで本当に格別なサービスでした。
温泉もありました。一人でしたが本当にのんびりくつろげました。
朝食は35階から景色を眺めながらビュッフェでした。
なんで写真を撮らなかったんだろうと今更になって後悔(笑)
札幌の日航ホテルはこれ以来泊まれてませんが、機会があればまた泊まってみたいです。
こうしてポスト・コロナの旅行候補が次々に溜まってきています(笑)
ではでは2日目に移ります。いよいよ本番です。
2日目 いよいよトワイライトエクスプレスに乗車
気持ちよく朝を迎えられました。
ついに来ました。トワイライトエクスプレスに乗車します!
大阪に向けた長い長い乗車券で中に入ります。
千歳、苫小牧、室蘭といかにも北海道という行き先の中に大阪が混ざっているのが味があっていい。
札幌駅にトワイライトエクスプレスがやってきました。
堂々とした雰囲気です。
ホームからうっすら見える車内の明かりが本当に豪華に見えます。興奮が止まりません。
いよいよ札幌から大阪までおよそ1500キロ、23時間の旅の幕開けです!
YouTubeのほうに札幌駅を発車したときの動画をアップしました。
トワイライトでは始発駅と終着駅の2回で「いい日旅立ち」のオリジナルバージョンの曲が流れます。札幌の風景とともにお楽しみいただけたら。私はしばらくこの曲が頭から離れられなくなるほど気に入ってしまいました。
今回利用したのはBコンパートメント。開放式のB寝台です。
2段式のベッドになってます。一番予約のしやすさも値段的にも取りやすかったです。
今回の滞在の多くはサロンカー「サロンデュノール」で過ごしました。
他の乗客と歓談したり、大きな窓から見られる車窓を眺めたりしてのんびりと過ごしました。
北海道の大自然がしばらく続きます。
すっかり日が暮れてしまいましたが、函館の一歩手前、五稜郭駅に停車中の写真です。
ここから本州と北海道を結ぶ青函トンネルに向け、機関車を交換します。
今では機関車の交換なんてのもあまり見られないことですかね。
暗くて上手く写真は撮れてませんが、青函トンネルを通ってるところです。
青函トンネルって53.85kmもあるので、結構退屈だったりします笑
そういえば、新幹線ができてから一度も青函トンネル通れてないので、そろそろ行きたいな。
列車は青森駅に着きました。
函館よりも青森のほうが雪が多いなんて言われますが、まさにそうですね。
トワイライトエクスプレスは運休になることも多かったのですが、北海道の雪よりも東北地方の雪が原因だったことが多い気がします。
そして、ここ青森駅で車掌さんが交代しました。
札幌から青森まではJR北海道函館運輸所の車掌さん、青森から大阪まではJR西日本大阪車掌区の車掌さんが担当になります。
青森までの車掌さんは北海道らしい優しい感じの方、青森からの車掌さんはいかにも大阪らしい、サービス精神旺盛な方でした。こういうのも日本を旅してるんだなと感じた一面でした。
青森からの車掌さんによりこのような絵馬が掲げられました。
車掌さん自ら自作でいろいろなグッズを用意しているらしく、この列車にかける思いの強さを感じます。
それにしても青森は吹雪いていて、見ているだけで寒そうでした。
40分ほど青森駅に停車した後、日本海側、奥羽本線を南下します。
サロンカーだけではなくこうした小さなスペースもありました。
列車はそろそろ秋田県に入った頃でしょうか。
もう真夜中ですが、雪に包まれた世界をどんどん駆け抜けます。
ぼーっと外を眺めてましたが、流石に疲れてきて寝ました笑
時間は午前2時頃でしょうか。結構頑張りました。
3日目 終着大阪へ向け駆け抜ける・食堂車レビュー
明朝6時頃、「ハイケンスのセレナーデ」のチャイムで目が覚めました。
外は少し明るくなっていました。まだ雪の中です。
列車は新潟県の直江津駅につくところでした。だいぶ走ってますね。
この先でいよいよ西日本に入ります。つい昨日まで北海道までいたとは思えませんね。
前日から予約していたお待ちかねの食堂車で朝食です
古いヨーロッパかどこかにタイムスリップしてしまったかのような空間です。
本当に優雅。
今では新幹線で弁当を食べることにすら文句を言われる時代ですが、
こうして列車に揺られながら朝ごはんなんてのはいい経験でした。
どれもまるで高級なレストランにいるかのように美味しかったです。
新潟県の糸魚川辺りでしょうかね。そろそろ富山県に入っていきます。
日が昇ってきました。富山の立山連峰ですね。ここらへんの車窓も好きです。
大阪へ時間通りどんどん向かっていましたが、途中ではトワイライトの車掌さんによるクイズ大会がありました。
トワイライトエクスプレスに関してのクイズが出題されました。
参加者にはトワイライトオリジナルグッズが配られました。
これらは所属する車掌区の方々によって作られたそうです。非常にクオリティが高いですね。今でも大切に保管しています。
クイズ大会以外の時も、駅に停車する前後以外は車掌さんがサロンにいらして、乗客にさまざまなお話をされていました。さすがベテラン車掌なだけあり、車窓や過去の思い出話などを解説していました。
実はこの半年後に別の寝台特急(サンライズ瀬戸)に乗車した際、トワイライトエクスプレスのときの車掌さんが担当されていて、奇遇にも再びお会いすることが出来ました。
なんと、そのときも乗車記念カードをいただけました。普通の電車でとはまた違った良さを感じました。また乗りたいなって感じさせてくれますよね。
企画など楽しんでいたらあっという間に京都駅。ここからはもうおなじみの風景です。
残すところあと40分ほどの列車旅ですね。
京都を出ると、札幌に向けて反対方向に向かうトワイライトエクスプレスとすれ違います。
いいな、もう一回のって札幌に行きたいと思ってしまいます(笑)
そしていよいよ終点・・・。
天井の開放的な大阪駅に着きました。
もちろん、定刻・安全運行に感謝ですが、もう少し長く乗ってたかったなという感想です。
大阪駅の駅名板とともに。昨日、札幌で同じような写真を撮ったのが信じられないですね。
ほんとうにあっという間な23時間、1500キロの旅でした。
この趣味を続けてそれなりですが、これほど良かった鉄道旅もなかなかありません。
縮小傾向にあった夜行列車ですが、今年から新たにWEST EXPRESS銀河という夜行列車がデビューすることとなりました。
トワイライトのような少し頑張れば手が出せる金額で乗れるそうなので、乗ってみたいですね。
3日目 最後に大阪観光
帰りの予定まで時間があったので、天王寺まで移動してあべのハルカスに行ってみました。
万が一、トワイライトが遅れたときのために大阪では余裕を持って行程を組んでいたのでゆっくりまわれました。
当時はまだ出来たばかりですごくきれいでした。
それでは展望台へ行ってみましょう!
高さ300メートルあり、日本で一番高い高層ビルです。エレベーターもめちゃくちゃスピード速くびっくりしました。
周囲に同等の高さの建物がないので、まるで飛行機から見下ろしているような感じです。
平野を一望できました。360度ここまで広く見渡せるのもいいですね。
いわゆる展望デッキだけでなく、こうして庭園的な空間もあってよかったです。
外の景色とこうしたデッキのギャップが良かったです。極めて2020年的な表現を用いるならば、zoomか何かの背景画像使ってるみたいな感じ(笑)
もう5年も経ってしまいましたが、今もこんな感じなんですかね。
楽しい旅ですが、そろそろ終盤。もう東京に帰る時間になってしまいました。
東海道新幹線 のぞみ号 新大阪→東京
帰りは普通に新幹線です。ちょうど19時頃ののぞみだったので、出張帰りのサラリーマンで大混雑でした。車内に仕事疲れの重い空気が流れてました。お疲れ様です。
いつものスジャータのアイスを食べてのんびりしていたらあっという間に、気がついたら新横浜。もう終点まであと僅かでした。
そして東京に到着。これで長かった旅もおしまいです。
札幌から大阪まで古き良き列車でゆっくり移動するのも、こうして最新の新幹線で瞬時に移動してしまうのも、どちらも違った良さを感じます。
旅の道中、北海道から大阪、さらに東京までさまざまな地域を通る中で、狭いと言われる日本国内もこんなに景色や文化が違って、それぞれの良さを感じました。
今、こうして国内旅行が私にとっての生き甲斐みたいになっているのも、このときの旅行で感じた「面白さ」が原点になっているような気がします。
今回の記事はこれで以上になります。
すこし古い内容でしたが、前後の観光などは今と大きくは変わらなそうなので、是非行ってみてください!